些細なことかもしれませんが、こだわる方は少なからずいらっしゃると思う字形について。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の文字情報基盤整備事業というものがあります。
ご存じの方も多いかと思いますが、IPAmj明朝フォントを作成、提供しています。
詳細は上記のサイトを参照して頂くとして、偏旁冠脚の字形は統一しなくて良いのか、という漠然とした疑問があります。
特に、「黽」の字形について違和感があります。
「黽」の字形(IPAmj明朝フォント。UCSコードが割り当てられています)
「黽」の包摂字形(表示するためには一手間必要です)
「黽」を含む漢字はいくつか存在しますが、「蠅」(「縄」の旧字体)に注目してみます。
「蠅」の字形(IPAmj明朝フォント。UCSコードが割り当てられています)
「蠅」の包摂字形(表示するためには一手間必要です)
常用漢字表の次兄が採用されていますので、これが採用されているようです。
ところが、一致する「黽」の字形が存在しません。
困りました。
また、「蠅」に注目してみます。
「蠅」の字形(IPAmj明朝フォント。UCSコードが割り当てられています)
「蠅」の包摂字形(表示するためには一手間必要です)
「蠅」は、JIS2004の例示字形変更の対象で、常用漢字や人名用漢字には該当しません。
よって、JIS2004の例示字形が採用されても良さそうなのですが…。
JIS漢字コード表の改正について-168字の例示字形を変更- 経済産業省
こちらのサイトでは、より見やすく解説されています。
不可解な状況です。
アンケートには書き込みましたが、問い合わせしようにも、そういった窓口が見当たりません。